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July 09, 2005

Hacking:美しき策謀

前書きより抜粋

この本の目的は、真のハッキング魂を伝授することです。
本書があなたの中に眠る好奇心あふれるハッカー魂を刺激し、善悪いずれの側であるかかかわらず、何らかの形でハッキングの技芸向上に貢献できるようになることを願っています。

コンピュータの管理者権限奪取、パスワード取得、ネットワーク通信のハイジャックなど、コンピュータが不正アクセスされる仕組みを解説している。いわゆる動作原理解説本だ。購入時、新宿紀伊国屋本店のコンピュータ関連売り場で週間ランキング4位だった。amazon.jpでも売れているもよう。amazon.comのレビューによればけっこうよい評判。

ホームページが改ざんされたり、顧客情報がなぜ盗まれうるのか、その仕組みを知りたい人は参考になる。またLinuxのアプリケーションがどのようにメモリを使うか知りたい人にもおすすめ。IA-32アセンブリ言語の知識が多少必要だが。

4873112303Hacking:美しき策謀―脆弱性攻撃の理論と実際
Jon Erickson

オライリー・ジャパン 2005-06
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Linuxサーバ上にアカウントを持っていてC言語のプログラムを書けるユーザなら簡単にroot権限を取得できるじゃないか。おそるべし。こういう事実は知っておかないとな。
手にとってみるまでオライリー本だとわからなかった。いつもは動物や虫の絵が表紙にあるのに。

投稿者 salmoon : 01:10 PM | コメント (0) | トラックバック

July 03, 2005

人生の成功とは何か

新聞の広告を見て購入。なぜ働くのか、何のために生きるのか、といったたぐいの本質的な疑問は日々の忙しさの中で忘れてしまいがち。気がついて過去を振り返ったとき、そこに残っているものは何なのか。またそれに満足できるのか。

悔いのない生き方をするために、また自分をしっかり持って日々を過ごすために、たまにはしみじみ考えてみることが必要だ。

4569644074人生の成功とは何か 最期の一瞬に問われるもの
田坂 広志

PHP研究所 2005-06-23
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個人的には、よい伴侶と出会うことだと思うのだが。

投稿者 salmoon : 11:58 PM | コメント (0) | トラックバック

July 02, 2005

ESEC2005 終了

組み込み業界のイベントESECが今年も東京ビッグサイトで6/29から3日間、開催された。うち2日間は会場内に入り浸り。自社ブースの説明員担当、他社ブースの情報収集や、専門セミナー参加でけっこう忙しかった。組み込みOSのデバッグ支援ツールに関わる立場で今回気になったことをまとめてみた。

■インテル/AMDがプロセッサに組み込む仮想化技術
VMware、VirtualPCやXenなどがこの仮想化技術のサポートを表明しているそうだ。インテルブースの担当者不在で残念ながら詳細はわからなかった。AMDも然り。
近い将来にCPUエミュレートが高速化され、パソコン上で仮想組み込みシステムを容易にデバッグできるようになるか可能性を探っているところ。

■ガイオテクノロジーのシステムシミュレータ
「No.1システムシミュレータ」をキャッチコピーに大々的にアピールしていた。仮想ハードウェア部品をWindowsGUI上で繋ぎ、仮想シミュレーションシステムを自動作成することでハードウェア、ソフトウェアの動作検証を行うツール。とにかく簡単にシミュレーション環境を構築できるのが売りのようだ。
ICEを用いた実機検証環境からシステムシミュレータ環境へと、動作検証環境の置き換えを提案している。あーあ、先を超されちゃったよ…

■ローターバッハのCPUインストラクションシミュレータ
JTAG接続のデバッグ中とほぼ同様の速度で動作すると説明を受け、見たところ実際にサクサクとSTEP動作していた。このレベルの速度なら問題ないようだが、限界速度がどれくらいなのか聞けばよかったと後で思う。

■CElinux第3回東京テクノジャンボリー開催
ソニーの上田さんにお話をうかがう。7/15(金)に予定されていて、目玉はパナソニックLinuxケータイの開発裏話だそうだ。今回から会合に参加する敷居が下がったもよう。
Linuxのデバッグという観点から我が社はコミュニティに貢献できるのかもしれないし、上田さんもそれを願っておられるご様子。ちなみに京都マイクロコンピュータがCElinuxフォーラムに参加表明している。

■モンタビスタLinux新バージョン
Pro 4.0 は8月リリース。カーネル2.6.10(?)、まずは10種類程度のCPUに対応。リアルタイム性能強化、NPTLサポート、IEEE801.11G無線LANドライバサポート、システム計測機能サポート、GCC 3.4.3。
Mobilinux は CEエディションの後継。Pro 4.0に携帯向けの機能を追加実装したもの。

■イーエルティGPL/LGPLライセンストレーニング
開発工数削減のためのオープンソース活用を模索中なのだが、その際の注意点を知りたかった。GPLライセンス問題、ライセンス侵害チェックツールやライセンストレーニング講座を紹介していた。

■ルネサスSH4
SH4R→SH4Aとグレードアップしたことにより、デバッグ資源とMMU機構に大きな変化がないか知りたかったのだが、詳細はわからなかった。


余談
同時開催のソフトウェア展示会でマイクロソフトのビルゲイツが講演。また同日の別ホールではあのフジテレビが株主総会をやってたらしい。新聞みた限りでは、冒頭から株主が経営陣に怒声を浴びせたり、駆け寄ろうとして抑えられたり、とにかく荒れていたとか。

今年はあちこちで株主総会が真剣勝負の様相を示している。これまで株の持ち合いが多く、また株主利益について真剣に議論されることが少なくて形だけのところが多かったかもしれない。このたびの様相は本来の姿に戻りつつあっていい傾向ではないか。

帰りの電車は寿司ずめ状態、右手が女の子の体にあたった状態で固定され、かなりあせる。下手に動かせば電車男ならぬチカン男疑惑が(滝汗)。しかし動かさないように全神経を集中しつつなんとか乗り切って勝利。

投稿者 salmoon : 11:34 AM | コメント (2) | トラックバック